お部屋探しでいきなり不動産屋に行くのをオススメしない理由

就職だ!転勤だ!結婚だ!離婚だ!

などの理由で賃貸住宅に引っ越しする必要が出た場合に

「ネットで探すのめんどくさい」

「なんだかんだ、不動産屋に行けば良い物件見つかるでしょ」

って感じでとりあえず不動産屋に行く人、結構多いと思います。

しかし!作戦無しで不動産屋に突撃するのはオススメしません!

すごく親切な不動産屋で、めちゃくちゃお客さん思いの営業さんが担当してくれれば、きっとベストな物件を見つけてもらえます。

しかし世の中にある不動産屋が全て親切で、お客さん思いの営業マンばかりというと、そうではありません!

今回は、不動産屋に行く前の準備と心構えを、現役不動産屋の立場でご説明します!

なぜ、いきなり不動産屋に行かない方が良いのか

賃貸営業マンは儲かる物件を優先する。

営業マンはみんな親切で、お客様のことを第一に考えているかというと、そんなことは無いです。

だって稼がないといけないからね!

賃貸営業マンは目標(ノルマ)に追われていることが多いのです。

だいたい上司から

「おらぁ!数字どうなってんだ!!ぅおら!!」

って言われてます。(僕の会社はそんなことないですけどね!)

また、歩合制で給料の支払い額を決める不動産会社も多数あるので、そういう不動産会社の営業マンは自分の売り上げを伸ばすため(給料を上げるため)必死です。

特に仲介専門店舗はそういう傾向が強いです。

やればやるほど給料も高くなる。

全然契約が取れなければ給料もめちゃくちゃ低い。

賃貸営業マンの接客の仕事は

反響対応 ⇒ 来店接客 ⇒ 物件案内 ⇒ 申込 ⇒ 契約 ⇒ 鍵渡し

という流れです。

これは家賃3万円の部屋でも15万円の部屋でも変わりません。

しかし高い部屋を契約してもらったら仕事量が増えるとか、安い部屋だから仕事量が減るってことはないのです。

よって賃貸営業マンは1件(同じ仕事量の中)で、少しでも多く儲けたいと考えています。

これを聞くと

「でも、家賃の予算が7万でそれ以上の物件を契約する気はないから大丈夫」

「候補の物件の家賃はどれもほとんど変わらないから」

って思う方もいるでしょう。えぇ。

しかし!そういう単純な話ではないのです!

賃貸営業マンの利益は仲介手数料だけではありません

じつは、大家さんや管理会社からも報酬をもらえる物件があります。

  • 広告料
  • AD
  • サポートフィ

等と様々な名称がありますが、どれにしても入居者さんから仲介手数料としていただく家賃の1カ月分(税別)以外の報酬です。

つまり、同じ家賃7万円のA・B・Cの物件が件あったとしても、上記の広告料等の金額によって不動産屋の利益は全く変わってくるのです!

  • A:家賃7万円 仲介手数料7万円 広告料無し=利益7万円
  • B:家賃7万円 仲介手数料7万円+広告料7万円(家賃1カ月分)=利益14万円
  • C:家賃7万円 仲介手数料7万円+広告料14万円(家賃2ヶ月分)=利益21万円

こんな感じで利益が全く変わってきます。

上記のような場合、営業マンはC物件が良く見えるようにうまく誘導してきます。

あなたが最初はAの物件がいいなーと思っていても、Aのマイナスポイントを絶妙なタイミングで伝えてきます。

逆に第一印象がいまいちだったC物件のメリットを自然にすりこんできます。

利益に貪欲な営業マンほど技術が巧みで、気づかれないようにうまく誘導してきます。

あなたはその誘導にのらずに、客観的に物件を判断する必要があるのです。

管理会社は自社管理物件を優先する

不動産会社と言っても実は色々と種類があるんです。

部屋探しするときに知っておいて欲しいのは

賃貸仲介業を主軸にしている不動産屋会社と賃貸不動産管理業を主軸にしている不動産会社があるということです。

参考記事:【不動産屋】と【管理会社】と【仲介会社】って何が違うのか説明するよ

賃貸仲介業を主軸にしている不動産屋会社の場合はとにかく儲かる物件を優先していきます。

賃貸不動産管理業を主軸にしている不動産会社(いわゆる管理会社)の場合は、自社で管理している物件を優先して紹介してきます。

管理会社の大きな使命の一つは、管理している物件の入居率を上げることです。

管理会社は入居率が上がると儲かります。

いろいろと儲かるカラクリがあるのですが、分かりやすい例だと管理料です。

例えば家賃の5%を管理料として大家さんからもらう。

その場合、家賃5万円の部屋なら管理料は2,500円/月です。

年間3万円。

その程度じゃ儲からないでしょ。って思うかもしれませんが、数で勝負です。

家賃平均5万円で管理料5%、全1,000戸管理して、入居率90%の場合の1年間の収入を計算すると

2700万円です。

5000戸管理すれば1億3500万円です!

結構すごいね!

このお金は入居者がいればずっと入ってくるお金です。

出来る人っぽく言うと「ストックビジネス」ってやつです。

だから管理会社はとにかく自社で管理している物件に入居してもらいたいのです。

なんせ入居してくれればずっと儲かるからね!

ってことは、もしもあなたが訪問した不動産屋が賃貸不動産管理業を主軸にしている会社だった場合、うまい具合にその不動産会社が管理している物件に誘導されます!

つまり、どんな不動産会社に訪問しても誘導される

だからいきなり作戦なしで不動産屋に行かないほうがいいんです。

いきなり不動産屋に行って、条件を伝えて

「オススメ出して」

って言うと不動産屋はあなたにとって最高のお部屋を出すのではありません

  • 不動産屋が儲かる物件
  • 不動産屋が決めたい物件

そういったものを出してきます。

あなたにとってもっと良い部屋があったかもしれないのに、その物件を見ることもできずにお部屋探し終了になってしまう可能性が高くなってしまいます。

不動産屋に行く時の準備と心構え

 

訪問前の準備

まずはお部屋探しの条件を整理することから始めます。

具体的には

  • 家賃の上限
  • 引っ越し予定のエリア(駅までの距離)
  • 間取り
  • 木造・鉄筋コンクリート造等の建物の構造
  • 2F以上・角部屋等の部屋の配置
  • 対面キッチン・オートロック等の設備

ここら辺の中で、絶対に外せない条件を決めましょう。

次にSUUMOやHOME’S等のお部屋探しのポータルサイトを使って自分の条件に合う、気になる物件を探します。

完璧な物件でなくても良いです。

1件もない場合は条件を緩めるしかありません。

逆にたくさんありすぎるならば、条件を追加してください。

そして自分なりに「この物件見てみたいな~」ってものをピックアップしましょう。

3件ほどで大丈夫です。

違う不動産会社が掲載していたとしても、1つの不動産会社で全部内見できることも結構あります。

一つの不動産会社に電話して

「○○エリアの○○アパートと○○マンションと○○ハイツが内見したいのですが、御社で全て対応できますか?」

って聞いてみてください。

1つか2つの物件しか対応できないと言われたら、「ちょっと検討します」と一旦切って、他の不動産会社にも聞いてみましょう。

全部内見できる不動産会社があればそこに行けばOKです。

どこの不動産屋も全ての物件を内見できない様だったら、面倒でも2件以上の不動産会社に行きましょう。

そして訪問日時を設定する時には下記の2点を伝えてください

①「もしも事前に申し込みが入り、当日に物件が見れない場合は事前にご連絡をお願いします。」

②「見たい物件と条件の近い物件があれば当日に併せて紹介してください」

①は既に申し込みが入っている物件なのにネット掲載していたり、いわゆる客寄せのための「おとり物件」で、見れないということを避けるために必ず伝えてください。

※新築物件や、退去前の物件の場合は外観しか見れません。

②は必須ではありません。

ただネットでは見つけられなかった意外な物件があるかもしれないので、一応伝えておくと良いです。

不動産屋は良い物件からネットに掲載するので、掘り出し物件っていうのは基本的にはないのです。

ただネットで外観写真のイメージがいまいちで候補に入れてなかったけど、実際はもっとキレイな物件とか、条件の指定の仕方で検索結果に上がらなかった物件とか、そういう物件が不動産屋で見つかることもあります。

・訪問前&訪問時の心構え

一つ:自分で決めた条件は変えない

二つ:自分がネットで探して見たいと思った物件は必ず見に行く

三つ:客観的な視点を持ち、冷静に判断する

以上、3つを心に決めて挑みましょう。

それぞれについて説明します。

一つ目、自分で決めた条件は変えないということは重要です。

最初に自分で決めた条件が変わっている場合は、すでに営業マンに誘導されています。

たとえば家賃の上限は7万円と決めていたけど、営業マンに7.5万円の物件をお勧めされて、気に入った。

見に行ったらやっぱり素敵だったからそこに決めたい。

よくあることです。

しかし、家賃の上限が7万円から7.5万円に変わったってことは、再度SUUMOやHOME’Sなどで再検索すればさらに良い物件が出てくる可能性があります。

また、物件を見てテンションが上がっている状態なので、その家賃が本当に適正なのかもう一度考え直す必要があります。

だって最初に決めた上限家賃よりも高いわけですから!

営業マンには

「すぐ決まっちゃいますよ」

「先ほども違うお客様が内見しました」

と言われて焦るかもしれませんが、最初に決めた条件を変える場合は即決しないでください。

仮抑え出来るならばしてもらって、必ず一旦持ち帰って検討してください。

二つ目は、自分がネットで探して見たいと思った物件は必ず見に行くということ。

不動産屋に行くとオススメ物件をいろいろ紹介されると思います。

お店でたくさんの資料を見て営業マンの話を聞いていたら、最初に見たかった物件よりオススメ物件の方が良いなと思うこともあると思います。

だとしても、自分が最初に見たかった物件も比較として必ず見に行ってください。

営業マンの話だけでは物件の良し悪しは絶対に把握しきれません。

お店で営業マンにオススメされた物件だけが気になってしまった場合、完全に誘導されています。

ちなみに家賃の目安は

賃貸部屋探し。年収に対しての適切な家賃の目安は?

を参考に。

三つ目は、客観的な視点を持ち、冷静に判断するということです。

実際に物件を見に行くと、具体的に新生活を想像しやすくなり、ワクワクしてテンション上がっちゃいます。

具体的に想像するのはもちろん良いことですが、テンションMAXになると細かいことを見逃しやすいです。

営業マンからオススメされた物件が気に入った場合は、当初に自分が決めた条件から外れていないか、今一度確認してください。

自分が最初に決めた条件から外れていても、それが許容できるのであれば、その許容できる条件で再度SUUMOやHOME’Sで検索してみてください。

もっといい物件が見つかるかもしれません。

どうしても時間が無い場合を除き、即決はやめて仮押さえができるなら仮押さえをして、家で冷静に再検討しましょう。

最後に

お部屋に対してこだわりのない方であれば、特に何も考えず不動産屋にオススメされた物件を即決すれば問題ありません。

ただ、この記事を最後まで読んでくださっているのであれば、きっとこだわりを持って真剣にお部屋探しをされてるのだと思います。

住めば都とは言いますが、やはりできる限りあなたにとって良い物件を見つけるべきです。

お部屋探しにかける時間はそんなに長くはありません。

引越をすれば賃貸物件でも普通は何年も生活することになります。

是非今回ご紹介した方法で、ベストな物件を見つけてください!

あなたの素晴らしい賃貸ライフを祈っています!

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